沼正三_『手帖』_第62章

第2巻：家畜への変身
（第32章～第67章）

第62章　醜い黒犬から

【内容】フランス人女性にあてたアルジェリア人の手紙を論ず
(第60～64章は侏儒願望がテーマ)

62-1
		『手帖』のキャプションチュニジア風の楽しみはいかが……（畸形侏儒は女性に特殊な快楽を与えることができる。これはアラビアン・ナイト風の服装になっているが、原題「鼻の侏儒」はハウフ童話の同名作品を下敷きにしていることが明らかである。『家畜人ヤプー』続編第二九章の「鼻人形」は、この絵から発想したもの）

↓62-1の大判画像です

≪奇ク≫1954年6月号「あるマゾヒストの手帖から」　第五十五手紙（その四）
の挿絵。

【馬・註】
本章は、ある富裕なアルジェリア人が、当時の宗主国フランスから派遣された総督府秘書官の夫人（フランス人女性）に、「犬として飼われたい」という手紙を送った事件を題材としています。

62-2
		『手帖』のキャプションこのアルジェリー人にとって、彼女は崇拝の対象たる女神であった（女優ベア・アジェルバリをモデルとして撮影したマナセの写真）

↓62-2の大判画像です

	マナッセ・スタジオ(Das Atelier Manasse /Studio Manasse)は、1920～30年代にウィーンとベルリンにあった写真スタジオ。綺麗な女の人をモデルにした、ちょっとHでとてもステキな写真がいっぱいです。その中から、レグアートっぽいのを中心に、いくつか並べてみました。（マナッセ・スタジオは「手帖の挿画」第14章にも登場しましたね）

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