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シーン（３）階段を這い昇る |
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このシーンは、女騎手に跨られた人間馬が、階段を這い昇る様子を、屋外から遠写しのワンショットで撮影しています。
時間は４５秒。
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さて、よく見てください。直前のシーン（２）まで「日中・二階」で進行していたはずのお馬さんごっこが、このシーンでは突然「一階・夜間」になっています。
いやなに、二人は一階と二階の間を行ったり来たり、日が暮れたのも気づかず、お馬さんごっこに熱中していたのサ、・・・・って言えば、なるほど辻褄はあいますが、そんなことはあり得ないと思われ。
けれども、場面設定が突然に変ったにもかかわらず、初めて見る観客はそのことに全く気づかないのが普通だと思われます。それは、シーン（２）の最後に挿入された１０秒間の大写しショットを見ているうちに、場面設定のことなどさっぱり忘れてしまうからです。ま、一種のイカサマですね。
それでは、監督はそのようなイカサマをしてまで、ここを「夜間・一階」に設定したのはなぜでしょう？
それは、おそらく、二人のお馬さんごっこを、これから先は「新婚初夜」のお話にしたかったことと、階段を上る様子を入れたかったからでありましょう。
「階段昇り」について言えば、かなり急角度の階段を、女騎手に跨られた人間馬が一生懸命上る様子が、照明の中に浮き上がります（この写真では分かりませんが、動く映像ではよくわかります）。
昼間の撮影では、室内を外から撮るとどうしても暗くなり、夜間のような効果はでません。
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そして最後の１０秒にあらわれる“終(FINE)"の文字。
テレビの「お昼の洋画劇場」などでは、なるべく中身を短くしてCMを挿む時間を稼ぐためでしょうか、通例ここでお終いになります。
でも、ダマされてはなりませんゾ。
お楽しみはこれからぢゃ・・・・・・
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