お馬さんごっこ
作・たぬべえ
よくある話だ。一番身近な女だ。好奇心を抱いた。
そして、南川健は妹の舞の奴隷になった。

近所では仲良し兄妹で通っていた。２歳違い。
お祭りの時に、揃いの半纏姿、兄の半纏の裾を握っている妹、幼い時のそんな写真も残っている。

妹が小３の時に、通学路でクラスのイジメっ子にとうせんぼの意地悪をされた。
通り掛かった兄は止めに入った。
相手が三人いたとは言え、５年生が３年生にボコボコにされたのだが、それでも頑張って妹を守った。

「お兄ちゃん、大好きだよ」
妹は妹として兄を慕って言った。
中学二年になっていた兄は、そう言われて、思わず勃起してしまった。

健は悩んだ。好きになってはいけない女の子を好きになってしまった。
自分はとんでもない変態だと思った。

妹を避けるようにした。
なるべく口を利かないようにした。
勉強に没頭した。
でもどこかで頭の片隅に妹の笑顔が浮かんだ。

いや、笑顔だけならいい。
妹がミニスカートでうろちょろする。
その時のパンチラや、風呂上りに下着姿でうろちょろする、そんな姿が浮かび、いつしかチンコに手が伸びてオナニーをしていた。

悶々として二年が過ぎた。健は高一、舞は中二になっていた。

ある祝日、両親は親戚の法事で出掛けた。
健は部屋で勉強していた。
「お兄ちゃん、いい？」
舞が部屋に入って来た。
「なんだ？」
「ねえ、リビングで昔の写真見ない？」
南川家にはパソコンは一台しかない。
リビングに置いてあり、家族の写真はパソコンに取り込んであった。

「いま、忙しいんだ」。
たいして忙しくはなかったが、健は答えた。

「ねえ、ママが二人で食べなさいってアップルパイ焼いて置いていったんだけど。一緒に食べようよ」
ママのアップルパイ……。それは兄妹にとって、何ものにも変え難いご馳走だった。
「行くよ」
健はアップルパイに負けた。

「ねえ、二十分だけ付き合ってよ」。
アップルパイを食べ終わった後、舞は言って、パソコンを開いた。

健は台所の丸椅子に座って、パソコンを見た。
小さい頃からの兄妹の写真がパソコン画面に写し出された。
舞は思い出話をするが、健は上の空だった。
妹とあまりに近いところにいて、匂いや吐息がすぐそこにあった。ドキドキして異様な汗が流れた。

「えっ、お兄ちゃん、なんか変？」
「そ、そんなことないよ」
健は否定した。
その時、画面に、小三の頃だろうか、小一の舞を背中に乗せて、お馬さんごっこをする健の写真が画面に現われた。

二十分の約束が一時間を過ぎていた。
健は全裸で床に四つ這いになり、背中に舞を乗せていた。

「また、お馬さんごっこしたい」
はじまりは舞の一言だった。
「別に、兄妹でもお馬さんごっこはしていいんだよ。前にもさんざんやったんだし」
舞が言った。
「俺は高校生だよ。舞だって中二で」
「学校でやるよ。中二は。たまにだけど」
「マジかよ」

健は舞の同級生が羨ましいと思った。
「一回だけでいい。お・ね・が・い」
「わかったよ。一回だけだぞ」
健は床に四つ這いになった。

「お馬がお洋服着てたら変。お兄ちゃん、裸になって」
「えーっ、恥ずかしいよ」
「学校でも男子は裸でお馬になるんだよ」
「なんで？」
「うふふふふ。舞たちがお願いすると、たいていの男子は裸になるよ」
どういう男子なんだ。同級生と裸でお馬さんごっこって。
「お・ね・が・い、お兄ちゃん」
なるほど。
舞にお願いされたら、そら、裸にでもなろうというものだ。健には男子たちの気持ちがわかった。
健はパンツ一丁になった。

「お馬はパンツ穿いてないよ」
「パンツは勘弁してよ」
パンツ脱いで勃起したチンコを妹の前に晒すわけにはいかなかった。
けれど、
「お兄ちゃん、勃ってるの、わかってる。
大丈夫、男子は皆、お馬さんごっこすると勃つのわかってるから」
そこまで言われて、健は覚悟を決めた。
というか、舞とお馬さんごっこで楽しい思いをしている同級生の男子にたまらない嫉妬心を抱いていた。

「わかった」健は思い切ってパンツを脱いだ。
小さい頃は一緒に風呂にも入った。
でも今は高一と中二で。しかも妹はセーラー服で、兄だけが全裸だった。
「じゃ、はじめようか」
健は床に四つ這いになった。
舞が背中にまたがった。

うわっ、舞の股間の感触を健の背中で感じた。
そうして一時間近く、健は床を這いまわった。
ずっと勃起しっぱなしで、たらたらとリビングに精液を垂らしながら、健は走った。
とうとう限界に達した。

健は潰れると同時に、大量の精液を放出していた。
「お兄ちゃん、よく頑張ったね。ご褒美にお兄ちゃんを舞の奴隷にしてあげる」
「奴隷？」
「うん。兄妹だから、恋人にはなれないけれど、奴隷らならなれるよね」
「うん」
「じゃ、お兄ちゃんは今日から舞の奴隷だよ」
「うん」
「奴隷だから。うんじゃなくて、はい。言葉使いには気をつけてね。舞の喜ぶことしてくれたら、いっぱいご褒美あげるね」
「はい」。

こうして健は、舞の奴隷になった。



「怖い女」へ→
back to 「他力本願」目次
back to MAIN MENU(Nihongo)
back to MAIN MENU(English)