| 夏だ！ 太陽の下、軽く明るいＳＭを！！ 〜ライトＳＭの両義性について〜 |
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| まっかに燃えた太陽だから 真夏の海は恋の季節なの 渚をはしるふたりの髪に せつなくなびく甘い潮風よ はげしい愛に灼けた素肌は 燃えるこころ恋のときめき 忘れず残すため |
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| （吉岡 治 作詞「真赤な太陽」より） | ||
まこと、真夏の海ほど官能的な情景があるでしょうか？ ギラつく太陽。 うねる大海原。 ハートを揺さぶる波の音。 鼻腔に甘い潮のかおり。 真夏の海は、目と耳と鼻と皮膚の感覚に訴えて、 人の心に眠る 原始の情欲を呼び覚ますのであります。 ただひたすらに開放的な、真夏の海。 そこでは、女も男も、日常からの解放を欲していたたまれず、 その躰を衣服から解放して、 伸びやかに素肌をさらすのであります。 若い男女の灼けた素肌は、熱く激しいエロスの香り。 まさに、 「灼けた素肌は 燃えるこころ恋のときめき」であります。 真夏の海の、広々とした空間に満ち溢れるのは、 飽く迄も明るく健康的なエロス。 確かにエロチックではあるが、明るく健康的な、水着の女性。 確かにエロチックではあるが、明るく健康的な、水着の男性。 真夏の海が許すのは、エロはエロでも、 燃える太陽・雄大なる海原が見るに相応しい、 ギリシャ神話の如きエロチシズムであります。 それは、サドマゾヒズムと呼ばれる 淫靡な変態性欲の世界とは 対極に位置するものといえましょう。 ところが、そのような真夏の海の、 海水浴客で賑わう浜辺で許された、 唯一のＳＭプレイがあります。 それは、女性上位のお馬さんごっこ。 この夏、世界中の浜辺で、一体何人の青年が、戯れに馬となり、水着姿の乙女を背に乗せて、砂の上を這うのでありましょうか？ 海辺で白昼堂々、公然と行われるその行為は、 半裸の男女の戯れであるにも拘わらず、 健全な親愛の表現として 周囲の人たちの微笑を誘うことこそあれ、 嫌悪の感情を引き起こすような 淫靡で猥褻な要素は微塵もありません。 しかも、その時、男に跨った女と、女に跨られた男が、 その行為によって情欲を催したとしたら、 それは立派なサドマゾ・プレイ。 ところで、世に、ライトＳＭと呼ばれる性愛遊戯の分野があります。 ライトＳＭ（ｌｉght SM）とは、ハードＳＭと呼ばれる過激な性愛遊戯に比較して、よりソフトで軽い（ｌｉｇｈｔな）ＳＭ行為を指します。 具体的には、パートナーに首輪を嵌めたり、爪先に接吻させたり、足裏を舐めさせたり、手足を軽く縛ったり。 その他、もろもろのライトＳＭの範疇に、「人間馬」や「乗馬プレイ」と呼ばれるお馬さんごっこも含まれると考えて差し支えないでしょう。 もちろん、「人間馬」「乗馬プレイ」も、道具ややり方をエスカレートさせれば十分にハードなプレイたりうるのでしょうが、四つん這いにさせたパートナーの背に跨り、鞭も使わずに軽く乗り廻すだけなら、やはりライトＳＭの域を出ないと思われます。 さて、このライト（ｌｉｇｈｔ）という言葉。 これには、「軽い」という意味のほかに、 「光、明かり」とか「明るい」という意味もあります。 第二の意味を「ライトＳＭ」に当てはめると、 「明るいＳＭ」となります。 明るいＳＭ！ ナイスですね。 （ｌｉｇｈｔという英語が指す「明るい」は、こういう場合の「明るい」とはニュアンスが異なるかもしれませんが、そこはそれ、何しろ和製英語ですから、細かいことには目をつぶるとしましょう） ここで、独断と偏見を開陳させていただきましょう。 ライトＳＭ数ある中にも、 ライトの二義を兼ね備えた、 軽いのみならず、明るいSM、 「軽く明るいＳＭ」と呼びうるものは、 女性上位のお馬さんごっこを措いて他にはありません。 他のＳＭプレイは、如何にソフトで軽いものとは言え、明るい太陽の下、健全なる公衆の面前で行うことはできません。 いえいえ、勿論行っても構わないのですが、その場合は、周りの人たちの顰蹙を買ったり、目を背けられたり、あるいは逆に好奇の視線を注がれることを覚悟しなければならないでしょう。 でも、お馬さんごっこ、それも、男が馬になり、女が跨ってのお馬さんごっこだったら、平気です。 大空の下、大勢の人の前で、 互い裸に近い姿となって、 彼氏なり、男友達なり、或は、奴隷なりを馬にして乗り廻す、楽しさ。 彼女なり、女友達なり、或は、女主人様なりの馬になって乗り跨られる 晴れがましさ、羞ずかしさ。 羞かしいけれど、嬉しい。嬉しいけれど、照れくさい。 それは、密室でのプレイでは得られない、 かと言って、所謂屋外プレイとも少し異なる、 独特の情感ではないでしょうか。 跨る女性も跨られる男性も、 晴れがましさと羞ずかしさを紛らわすような 照れ笑いを浮かべて行うのが、 この場合の正しい作法です。 だって、真剣な顔で行ったら、それは只のＳＭプレイ。 真夏の海に相応しい、軽く明るいＳＭではなくなってしまいます。 照れ笑いの似合うＳＭ・・・・ これまた、女性上位のお馬さんごっこ以外には ちょっと考えられません。 それと、もう一つ、 海辺のリゾートでお馬さんごっこを楽しむための 条件があります。 それは、跨る女性も跨られる男性も、 若くなくてはならないということ。 二人のお馬さんごっこが、 微笑ましい親愛の表現として迎えられるのは、 若いうちだけ。 人前でのお馬さんごっこは、 人前での接吻と同じく、 若者だけに許された特権なのであります。 もちろんこの場合の若さとは、 実年齢ではなく、 見え方の問題であります。 若く見える容貌。若く見える肉体。 白昼、街なかでの接吻が似合う二人なら 浜辺のお馬さんごっこも様になることでしょう。 若者よ！ 人間馬騎乗を愛好する、溌剌たるＳ女様よ！ 女性の馬になりたいと冀（こいねが）う、若き馬派同志諸君よ！ 真夏の海辺で、 はちきれんばかりの素肌をのびやかに晒し、 軽く明るく、 お馬さんごっこを堪能せよ！ 毎年必ず巡り来る、太陽の季節。 しかし、人生の太陽の季節は、ただ一度しか来ない。 注意：海水浴場でお馬さんになるときは、水着の下に強力サポーターか鉄板パンツ、もしくは貞操帯を着用しようね。でないと、感じてることがモロバレで、かっこわるいよ |
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